おたふくワクチン：予防接種｜あんずこどもクリニック

おたふくかぜはムンプスウイルスというウイルスの感染症で、主に耳下腺(耳の下にある唾液を出すところ)のはれと痛みが起こります。

耳下腺のはれは発症後３日目頃にピークとなり、３～７日かけて消えていきます。学校保健安全法に基づいて、耳下腺のなどのはれが出現してから５日を経過するまでかつ全身状態が良好になるまで出席停止となります。

合併症として、難聴、髄膜炎、精巣炎、卵巣炎などがありますが、なかでも難聴は患者さんの1,000人に1人程度で起こると言われ、聴力の回復は困難でおたふくかぜの合併症としてもっとも警戒すべきものの1つとして考えられています。
思春期以降の人がはじめてムンプスウイルスに感染すると、精巣炎や卵巣炎の合併頻度が高くなると言われています。精巣炎を合併すると、様々な程度の精巣萎縮を伴い精子数は減少すると言われていますが、不妊症の原因となるのはまれです。

日本小児科学会は予防接種スケジュールとして、生後12～15か月に１回目の接種を、予防効果を確実にするために5～6歳に２回目の接種を推奨しています。